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よくある質問(相続放棄)

相続放棄をした場合、親戚などが代わりに借金を負うことがありますか

相続放棄をした者は、はじめから相続人ではなかったことになります。その結果、本来は相続人とならない者が相続人となり、亡くなった方の負っていた借金を負担しなければならないことがあります。 

 

例:三郎が死亡。三郎には不動産、貯金等はなく、借金のみあった。そのため、妻(良子)と子(伸一)は相続放棄。

本来、妻(良子)と子(伸一)が相続人となりますが、相続放棄により、この2人は相続人ではないことになります。すなわち、三郎の相続に関しては、妻(良子)、子(伸一)はいないものとみなされるので、三郎の父母(太郎、花子)が相続人となるのです。その結果、太郎、花子が三郎の借金を相続することになります。

この場合、三郎の父母(太郎、花子)が借金を負わないようにするためには、太郎、花子も相続放棄する必要があります。

 

妻(良子)、子(伸一)、父母(太郎、花子)が相続放棄をすると、三郎の相続に関しては、妻子、親がいないものとみなされるため、三郎の兄弟が相続人となります。その結果、やはり上述と同じような問題が生じます。

そのため、三郎の兄弟(一郎、二郎)が、三郎の借金を相続しないようにするためには、一郎、二郎も相続放棄をする必要があります。

 

このように、相続放棄によって、親戚・親類が、亡くなった方の借金を相続しなければならない事態が生じます。そのため、例えば上述の例では、伸一や良子が相続放棄をする際には、事前に太郎、花子、一郎、二郎などに声をかけ、併せて相続放棄をするよう促すことが相当でしょう。

 

父の死亡の半年後、父の借金が判明した場合、相続放棄は可能でしょうか

質問

父が死亡したが、父には財産がないと思っていたので、相続放棄をすることなく、放置していました。ところが、父の死亡から半年経過後、債権者から通知があり、父が借金をしていたことが判明しました。

このような場合、相続放棄をすることは可能でしょうか。

 

回答

相続放棄ができる期間は限定されています。質問に示す例では、父が死亡したことを知ったときから、原則として3ヶ月以内に相続放棄をしなければならず、3か月を過ぎると相続放棄をすることができません。(なお、この期間のことを「熟慮期間」と呼んでいます)。

 

そうすると、父が死亡したことを知った日から半年後に相続放棄をすることは原則としてできないことになります。

しかし、3か月以内に相続放棄をしなかった理由が、相続財産がないと信じていたためであり、そのように信じるについて、相当であると認められる場合には、例外的に相続放棄ができる旨、判例では判断されています。

 

したがって、例えば相続人と父が別居しており、父が借金を負っていたことを容易に知りえない場合などには、父の死亡から3か月を経過した後でも、相続放棄をすることが可能でしょう。